Drawings

樋口佳絵さんの新作を観に、西村画廊へ行く。
「2009.3.4」「2009.3」「ニードル」の3作。

ずっと、その絵の、質感に惹かれているのだと思っていた。が、ドローイングになって、その肌合いのようなものが消えても、変わらずぐいっと惹きつけれられる。それで、ああ、この線の調子や、独特の形の取り方も好きなのだなぁとわかった。
樋口さんの絵に、慰められたり癒されたりはしないが、こういう絵がこの世の中にある、こういう絵を描くひとがいると思うと、今という時代もわるくないなと思えるのだ。うまく言えないが。

そして、この前ブリーゼタワーで見た曽谷朝絵さんのairシリーズも展示されていた。色のにじみの素敵なところが、壁画(表面がつるっとしていたのだ)よりもずっとよくでていて、深い感じがした。このひとには世界はこのようにみえるのか・・・というか、確かに世界はこのように複雑で、厳密だから、これくらい色鮮やかだったらよいなと思う。