きん枝のがっぷり寄席・四番勝負

三若  「妄想ノート」
喬太郎 「竹の水仙
きん枝 「天神山」
対談
三象  「踊り・むらさき雨情」

自由自在だ。
跳びはね、ブチ切れ、泰然とし、
「ワシは左甚五郎というものではあるが、甚五郎先生ではない」
なんていうフレーズを、しみじみと聞かせる。
手にいったとはこういうことを言うのだろう。その場の空気を支配し、客はその一挙手一投足につられ、反応する。
それぐらいに完成しつつある竹の水仙だけれど、もうそろそろ変わっていく時期なのかも・・・というか、きっとこのままではいかないだろうなぁという気がした。ほんとうに、なんとなく。以前はぴったりだった服が、微妙に合わなくなっている感じに似ている。

あの、「たちゅけてくだちゃい」(←と聞こえる)、「お前は柳家権太楼か!」を、大阪でもそのままやるのかなーと思っていたら、やって、しかもウケていて、すごいなーと思った。喬太郎さんがすごいのか、それとも権太楼さんがすごいのかよくわからんが。

天神山は、一心寺や安居天神と馴染み深いところが舞台だったので、イメージはよりいっそう鮮明で、そのせいだけではなく、おもしろかった。おつねの語りになり照明がピンスポットになったときは、おおっ!と思ったけれど、それが解除されるタイミングが、ここですか・・・というぼんやりしたところだったのが印象的。墓場で酒を飲んだり、葛の葉ばりの喋りがあったり、こんな賑やかな(というのか?)噺を聴くのは楽しい。

三若さんの噺は、「ゴルゴ13(じゅうそう)」がツボだった・・・。おもろかった。
そして、上方の秘密兵器として登場した三象さ〜ん。やっぱり踊ってるよりしゃべってるときのほうがいいです・・・と思った。