東京近代美術館 所蔵品展

4階に上がると、原田直次郎の「騎龍観音」にあてる照明を直しているところだった。そういうシーンが好きなので、しばらく後ろから眺める。いつだったか、おじさんが係りのひとに「寄託っていうより護国寺から取り上げたんじゃないの?」と絡んでいたが、確かにしょっちゅう観るなぁ・・・などと思いつつ。
が、会期初日の開館と同時に、所蔵品展をみようなどというひとはおらず、またも貸切。自分の足音が響いて響いてアタマがやられそうになった。
いいなぁと思ったのが、
   近藤浩一路 「鵜飼六題」
   徳岡神泉   「刈田」
   河原温    「天然痘
・・・と、相変わらず脈略がない。
鏑木清方の「三遊亭円朝像」も出ていて、「おお〜〜、円朝!」と思ってみてみたが、特に感慨もわかなかった。 かの人の特徴をよくとらえているのだとしたら、ややこしそうなおじさんだ。
そして、白木ゆりさんの「銅版画集『SONIC・・・・1992〜2005』より」の連作が、繊細、というと単純にすぎるけれど、その世界はきれいで引き込まれた。こういう作品をみると、宇宙は人の中にも存在する・・・とかいうことを考えずにはいられない。
それでは短絡的すぎるかな。