「BASARA展」

痛快だった。自分でもよく傾向がつかめないほど様々な種類のアートをいいなぁと思いながらみるが、細胞レベルで好きなのはこういう方向なのだと思った。
主催・企画・キュレーションをつとめた天明屋尚さんの言葉に

華を求め、武を好む「BASARA」の美意識は、絢爛かつ反骨。その視覚において「贅」であり、同時に心持ちにおいて「破」であるという、二つの要素が一つである一体の美学です。

とあったけれど、ここに「少しの洒落っ気」も加えたいような感じがする。その作品たちには観るものの口元を少しだけ緩ませるようなものが必ずある。そのさじ加減は絶妙だ。そして、生命力のようなものが漲っている。中でも井上裕起さんの「花魁」や松山淳さんの「モデル四天王」はいくらみてても飽きなかった。上田順平さんの陶器も楽しくて「ツカイノモノ」は、写真撮影ができたなら携帯の待受にして持ち歩きたかったくらいだ。縁起物のように。

本当におもしろかった。そして元気が出た。励まされるとかいうのじゃなくて点滴をうたれたかのような即効性かつ身体レベルの効きっぷり。今後、続いて新しい展開があるといいなと思う。