やなぎみわ 婆々娘々!

マイ・グランドマザーズは、やなぎみわさんの作品の中でも特に好きなシリーズである。
我ながら単純なのだが、まるでよく効くドリンクなのだ。明るいものばかりではないけれど、その作品の「前を向いている」ということが、私の顔もあげさせるのだろう。
かく老いたしという希望の、すみからすみまでぴたりと合うことはないが、そのエッセンスみたいなものは、誰でも、何かしら、どの作品かには、見つけられるような気がする。

間にフェアリー・テール(これも展示の仕方といい、おもしろかった)をはさみ、Windswept Women 。
ジェンダーという文脈でやなぎみわさんの作品を語ったり語られたりするのはあまり好きではない(それは本質から眼をそらしているといわれても)のだが、この作品ばかりは、自分が女であるからこそ、こんなにも楽しめるのだろうと思った。この小さい心の中で快哉を叫ぶ。