さん喬・喬太郎 親子会

「このままいくと自分は潰れてしまう、もう、今、潰れかけている」という弟子に、
「潰して、もう一回作り直せばいい」と、さらっと言える師匠って凄いなぁ・・・と思った。さすが喬太郎さんの師匠、というか。
弟子の美点と抱えている問題とその両方をちゃんと把握していて、それに対するアドバイスも急所を突きながらかつ愛があり、他人事なのに聞いていてじーんときた。
その懐の深さに。それだけの発言ができる芸の厚味に。さん喬さん、凄すぎです。

貼ってある番組表を初めに見たときは、「一席ずつで、間に対談って・・・、何じゃそりゃ??」と、思ったのだが、この対談がお茶濁しみたいなのじゃなくて、めちゃめちゃしぶかったのだ。

喬之進さんの「家見舞」のあと、喬太郎さんの「すみれ荘二〇一号」。ご本人はもやもやしていたって、そのもやもやは口にするまでもなくマクラの様子から伝わってきていたって、おもしろいところはやっぱりおもしろいし、たまらんなーと思う。中毒性はおさまる気配はなく、これは何なのだろう・・・と思いつつ、私はまた高座に通うのだな。
さん喬さんは、「妾馬」。何度聞いても面白い。全然関係ないけど、この噺を聞くと必ず2・3日は「ギッチョンチョーン、ギッチョンチョン」のフレーズにとりつかれるのだった。