咲き定まる

「牡丹花は 咲き定まりて 静かなり 花の占めたる 位置のたしかさ」

遊亀さんの「咲き定まる」の隣に、掲示してあった。
よい歌だと思った。
定まっているところ、静かなところ、たしかなところ。
こうありたいと思うものが、在る。

「百寿を超えて−奥村土牛小倉遊亀片岡球子−」を観に、山種美術館へ行く。
珠子さんや遊亀さんの絵は、正攻法というか一途というか、何しろきりっとしていて、中でも、背筋のピッとしているものが特に好きだ。
「舞う」や「北斎の娘おゑい」の前で、しばし放心する。