ひぐらし

三輪山へ。
山頂は夏らしくたくさんのひぐらしが鳴いていて降りかかるようだった。
ひぐらしの鳴き声は雰囲気があってとても好きなのだけど
総身に浴びているうちになんだか切なく響いてきて
亡きひとたちの訴えのような気がしてきた。
心を残したたくさんのひとたちの、たくさんの想い。

お盆があって原爆投下があってそこへ終戦が重なるせいか
自分にとって夏は、亡きひとのための季節だ。

部屋の手ぬぐいも送り火にかえた。
今年も慎んで送ろう。