盟三五大切

松竹座へ。南北の芝居は、やっぱりおもしろいなーと思った。懐の深いところ、その世界は幾層にも広がっているところ。善だの悪だのというレッテルは、簡単に、どっちにでも、ひっくりかえるのだということをいつも思い出させてくれる。「善」を盲目的に行動の指針にするのはキケンなことだ。そのほうが楽なので、すぐそうしたくなるけれど。「善」の他には「普通」とか「常識」とか。

仁左衛門さんも深いので、20年観続けても飽きない。不思議だ・・。首をあんなに愛おしそうに撫でるのは、南北のト書きにそうあるのか、仁左衛門さんの解釈なのか、なんだか気になったので本を読んでみようと思った。