柳家喬太郎 みたか勉強会
喬太郎さんのやりたいようにやる会・・・と言っても100%ではないだろうけれど、かなりそういう色は出ているので、たいていはおもしろい。噺もさることながら、今はそういう方向を向いているんだなぁみたいなことが感じられるところが(それが自分の好みとは違っていたとしても)好きだ。というわけで、前回に引き続き、万障繰り合わせて出かけたい会。
この日の二ツ目は、昼の小んぶさんといい、夜のたけ平さんといい、当りだ〜!!と思った。小んぶさんは、おもしろいことを言ってないのにおもしろいところがすごいと思う。
「野ざらし」以外は何度か聴いた噺で、寝込んでからの錦木の描写やよねいちの独白なんかが、より深くなっているなぁと思った。芝居色が強くなってきていると言ってもいいかもしれない。そのことからはプラスとマイナスと両方が生まれていて、これからそれをどうもっていくのか、もしくはどこにももっていかないのか、何にしても楽しみだなぁと思う。個人的には、マイナスが生まれることなんてちっとも気にしない。マイナスとみえてマイナスでないこともあるというか、マイナスもプラスも同じ物ごとの両面でしかないというか、どっちにだって転ぶのだという気がするから。
完成されたものとしてではなく、そうやって喬太郎さんが変遷していく様子をみるのが楽しいし、楽しい間はずっと追いかけていくのだろうと思う。
昼の部
辰じん「金明竹」
喬太郎「野ざらし」
小んぶ「短命」
喬太郎「三味線栗毛」
夜の部
辰じん「道具屋」
喬太郎「時そば」
たけ平「星野屋」
喬太郎「按摩の炬燵」