月みれば

3ヶ月に1度の割合で、三輪山に登る。
それぐらいのサイクルで無性に山に登りたくなるのと、登って下りて1時間半の運動量が今の自分にぴったりなのとの両方で。一般に許されている登山道は一本道なので、いくら私がぼーっとしているといっても、道に迷うこともない。そして静かだ。

登るようになった頃からすでに樹齢何百年だろうというような木が倒れていることはあったが、その数がだんだん増えているような気がして、いつも悲しくなる。登るたびに見通しがよくなっているというか。何かが着々と進んでいるのだ。こんなふうになってしまう理由は、きっといろいろあるのだろう。あるのだろうけれど本当のところは私にはわからないから、いつもただ、下りたら献木しよう・・・と思う。
献木といっても私ができることはたかがしれているし、植えた木があの大きさになるまでどれくらいかかるのかわからない。浴槽の水をスプーンでくみだそうとするような、スケール違いのことをしているのかもしれない。でも、とりあえずは自分にできることをやるしかないし、そこにしかこの悲しみの持っていき場がない。

今日、田中泯さん×喬太郎さんの舞台のチケットが届いた。武者震いがするほど(?)楽しみだ〜。その前に、長野行きと鈴本上席と、いくつかの展覧会も。

願わくば清濁併せのんで生きてゆきたい。濁濁はいやだし、清清には100年早い。